増配銘柄・累進配当銘柄リストの作り方(自分で条件をスクリーニングする方法)

「配当金がもらえる株に投資したいけど、どの銘柄を選べばいいかわからない…」

増配銘柄・累進配当銘柄という言葉は聞くけど、自分でリストを作る方法がわからない!」

こんな悩みをお持ちではありませんか?

実は、増配銘柄・累進配当銘柄のリストは、無料のツールと5つの条件さえ押さえれば、投資初心者でも自分で作ることができます。今回は、その具体的なスクリーニング方法をわかりやすく解説します!

増配銘柄・累進配当銘柄とは?

まずは言葉の意味を整理しておきましょう。

  • 増配銘柄:前年より配当金を増やした(増配した)企業の銘柄
  • 累進配当銘柄:「減配せず、配当を維持または増配し続ける」という方針を会社自身が公式に掲げている銘柄

累進配当は、会社が株主に対して「配当を減らしません」と約束しているようなものなので、長期でインカムゲイン(配当金収入)を狙う投資家から特に人気があります。

なぜ自分でスクリーニングする必要があるのか

「増配ランキング」のようなまとめ記事はネット上にたくさんありますが、自分でスクリーニングをする習慣を持つことには次のようなメリットがあります。

  • 情報が最新の状態で手に入る:まとめ記事は更新が遅れがちですが、自分で調べれば直近の決算を反映した最新の状態を確認できます
  • 自分の投資基準に合わせられる:「配当性向は40%以下」「連続増配10年以上」など、自分の重視する条件でリストを絞り込めます
  • 銘柄選定の根拠を自分で説明できるようになる:人が作ったランキングをそのまま信じるより、自分で条件を理解して選ぶことで、下落時にも狼狽売りしにくくなります

スクリーニングに使う5つの条件

増配銘柄・累進配当銘柄を探すときは、主に以下の5つの条件をチェックします。

① 連続増配年数

何年連続で配当を増やしているかを確認します。一般的に「10年以上」であれば累進配当的な方針が定着している可能性が高いと判断されます。5年未満の場合は、一時的な増配なのか、方針としての増配なのかを他の情報と合わせて見極める必要があります。

② 配当性向

配当性向とは、利益のうちどれくらいを配当に回しているかを示す割合です(配当性向=1株あたり配当金 ÷ 1株あたり利益)。

💡 ここをチェック!

配当性向が極端に高い(80%〜100%以上)銘柄は、利益のほとんどを配当に回している状態のため、業績が悪化した際に減配するリスクが高くなります。目安として30%〜60%程度であれば、無理のない範囲で配当を出していると判断しやすいです。

③ 自己資本比率

配当を出し続けるには、そもそも会社の財務が健全であることが前提です。目安として自己資本比率40%以上であれば、財務的な安定性があると判断しやすくなります(この点は決算短信の読み方の記事でも解説した内容と共通しています)。

④ 営業利益・EPSの推移

配当は基本的に「利益」から出るものなので、配当だけでなく営業利益や1株あたり利益(EPS)が右肩上がりかどうかも確認しましょう。配当だけ増えていて利益が伸びていない場合、将来的に配当を維持できなくなるリスクがあります。

⑤ フリーキャッシュフロー

利益が黒字でも、手元の現金(キャッシュフロー)が不足していると配当の原資が確保できません。営業活動によるキャッシュフローがプラスで安定しているかを合わせて確認すると、より精度の高いスクリーニングができます。

実際のスクリーニング手順

無料で使えるツールを使って、実際に条件を絞り込む手順を紹介します。

ステップ1:スクリーニングツールを開く

証券会社の株式スクリーニング機能(SBI証券、楽天証券など)や、「株探」「IR BANK」といった無料の投資情報サイトには、配当利回りや連続増配年数で絞り込める機能があります。

ステップ2:連続増配年数で絞り込む

連続増配年数 5年以上」など、最初に大きくフィルターをかけて候補銘柄を絞ります。この段階では母集団を減らすことが目的なので、条件は緩めでOKです。

ステップ3:配当性向・自己資本比率で二次スクリーニング

ステップ2で絞った銘柄を、配当性向(30〜60%目安)と自己資本比率(40%以上目安)でさらに絞り込みます。

ステップ4:個別銘柄の決算短信・IRページを確認する

ここまでで候補が数十銘柄程度に絞れたら、気になる銘柄の決算短信やIRページを個別にチェックし、営業利益・EPSの推移、配当方針(累進配当を掲げているか)を確認します。

ステップ5:自分専用のリストにまとめる

条件をクリアした銘柄をスプレッドシートなどに一覧化しておくと、次回以降の決算発表時にも同じ銘柄を継続的にウォッチしやすくなります。

スクリーニングの落とし穴・注意点

  • 増配=優良企業とは限らない:一時的な特別配当や、無理して配当性向を上げているだけのケースもあるため、①〜⑤の条件は必ずセットで確認しましょう
  • 業種による違いを考慮する:金融業などは自己資本比率が低く出やすいなど、業種特有のクセがあるため、同業種内で比較するのがおすすめです
  • 過去の実績は将来を保証しない:連続増配年数が長くても、今後の業績悪化で減配に転じる可能性は常にあります。スクリーニングは「絞り込みの入口」であり、最終判断は個別の決算内容まで見て行いましょう

まとめ:5つの条件で自分だけの増配銘柄リストを作ろう

今回紹介したスクリーニング条件を振り返りましょう。

  • 連続増配年数:10年以上が一つの目安
  • 配当性向:30〜60%程度で無理のない水準か
  • 自己資本比率:40%以上で財務的な安全性があるか
  • 営業利益・EPSの推移:配当だけでなく利益も伸びているか
  • フリーキャッシュフロー:配当の原資となる現金が確保できているか

ランキング記事に頼るだけでなく、自分でこの5つの条件を使ってスクリーニングする習慣をつければ、相場が変動しても納得感を持って銘柄を保有し続けられるようになります。ぜひ一度、お使いの証券会社のスクリーニング機能で試してみてください。