「投資を始めてみたいけれど、どの銘柄や業界を選べばいいか分からない…」
そんな投資初心者の方にぜひ知ってほしいのが、政府が発表している「戦略17分野(国策テーマ)」です。
株式市場には「国策に売りなし」という有名な格言があります。国が予算を投じ、税制優遇や法整備を行って本気で育てようとしている産業は、企業業績が伸びやすく、株価も長期的に上昇しやすい傾向があるからです。
今回は、17分野の中でも特に初心者の方が親しみやすく、かつ大きな成長が期待できる「注目の3大テーマ」と投資のコツを深掘り解説します!
投資初心者が注目すべき「3大国策テーマ」
17分野すべてを追うのは大変ですが、まずは以下の3つのテーマを押さえておくだけで、ニュースや株価の動きが格段に読みやすくなります。
AI・半導体(フィジカルAI・次世代半導体)
- なぜ注目?
画面の中のAI(ChatGPTなど)から、次は「ロボット」「自動運転車」「工場の自動化」など現実世界で動くAI(フィジカルAI)へと進化しています。
例)ファナック(6954)、安川電機(6506)、キーエンス(6861)、平田機工(6258)デンソー(6902) - 初心者向けの視点
AIの頭脳となる「半導体」を作るメーカーだけでなく、「製造装置を作る会社」「検査する会社」「先端材料を供給する日本の部素材メーカー」など、世界シェアNo.1を誇る日本企業が数多く存在します。
例)東京エレクトロン(8035)、レーザーテック(6920)、ディスコ(6146)、アドバンテスト(6857)
GX・次世代エネルギー(ペロブスカイト太陽電池・水素など)
- なぜ注目?
脱炭素(GX)は日本だけでなく世界共通の課題です。特に日本発の技術である「ペロブスカイト太陽電池」は、ビル壁面や曲面にも貼れる次世代太陽電池として世界中から注目されています。
例)積水化学工業 (4204)、パナソニック ホールディングス (6752)、カネカ (4118)、富士フイルム (4901)、レゾナック・ホールディングス (4004) - 初心者向けの視点:
エネルギー関連は、技術開発を行うベンチャーだけでなく、事業基盤がしっかりしている「大手化学メーカー」や「大手インフラ企業」が関わっていることが多く、安定性と成長性を兼ね備えた銘柄を探しやすいのが特徴です。
防衛・航空宇宙・海洋(防衛産業・宇宙ビジネス・ドローン)
- なぜ注目?
地政学リスクの高まりや安全保障の観点から、防衛費の増額や宇宙・海洋探査への投資が急ピッチで進んでいます。
例)三菱重工業 (7011)、川崎重工業 (7012)、IHI (7013)、三菱電機 (6503)、ACSL (6232)、Liberaware (218A) - 初心者向けの視点
防衛専用の会社だけでなく、造船、重工業、電子部品メーカーなど「一般の技術を防衛や宇宙に応用(デュアルユース)できる企業」にスポットが当たっています。政府からの受注が安定しているため、業績の予測が立てやすい側面もあります。
例)名村造船所 (7014)、三菱重工業 (7011)、村田製作所 (6981)
初心者が「国策テーマ投資」で失敗しないための3つのコツ
- 「個別銘柄」が難しいなら「テーマ型ETF」や「J-REIT」を活用する
- 個別の企業を選ぶのが難しければ、テーマ全体に丸ごと投資できる「ETF(上場投資信託)」や、データセンター・物流施設に投資する「J-REIT(不動産投資信託)」を活用すると、手軽に分散投資ができます。
例)NEXT FUNDS 日本株政策フォーカス上場投信 (605A):戦略17分野に連動する最大の注目株です。内閣府や経済産業省などが推進する「戦略17分野のロードマップ」や政策方針に合わせ、クオンツ運用で恩恵を受ける日本株を選定して組み替える政策特化型のアクティブETFです。
グローバルX 半導体関連-日本株式 ETF (2644):最先端分野である「AI用半導体」や、「フィジカルAI(AIロボット)」を支える国内の半導体・製造装置メーカーへ丸ごと投資できます。
グローバルX 防衛テック-日本株式 ETF (513A):戦略17分野のうち、防衛省や経産省が連携して進める「防衛産業」「小型無人航空機(ドローン)」などの軍民両用技術(デュアルユース)を担う本命株を網羅しています。
- 個別の企業を選ぶのが難しければ、テーマ全体に丸ごと投資できる「ETF(上場投資信託)」や、データセンター・物流施設に投資する「J-REIT(不動産投資信託)」を活用すると、手軽に分散投資ができます。
- 「話題になりすぎて株価が上がりきった瞬間」は避ける
- ニュースで大々的に報道された直後は、一時的に株価が高騰している(買われすぎている)場合があります。一気に買わず、「時間をかけて少しずつ積立購入する」のが安全です。
人間の心理として、人気の銘柄に飛びつきたくなるのですが、そこで飛びついてしまうと高値掴みになってしまうので要注意です!
私は何度も本能のままに飛びついてしまい、含み損塩漬けになっている銘柄がいくつか。。。
- ニュースで大々的に報道された直後は、一時的に株価が高騰している(買われすぎている)場合があります。一気に買わず、「時間をかけて少しずつ積立購入する」のが安全です。
- 「NISA」の成長投資枠を賢く使う
- 国策銘柄やETF、J-REITなどに投資して得た利益や配当金(分配金)は、NISA口座(成長投資枠)を使えば全額非課税になります。長期で資産を増やすならNISAの活用が必須です。
まとめ:ニュースの見方が変われば、投資はもっと面白くなる!
政府の「戦略17分野」を知っておくと、毎日の経済ニュースを見たときに「あ、これはあの分野の技術だ!」「政府が後押ししている領域だな」と気づけるようになります。
まずは気になるテーマを1つ決めて、関連する企業やETFをチェックすることから始めてみませんか?
参考:政府の「戦略17分野」
| 分野 | 主要な製品・技術等 |
| 1. AI・半導体 | フィジカルAI(AIロボット)、フィジカル・インテリジェント・システムの中核半導体、バーティカルAI(領域特化型AI) |
| 2. デジタル・サイバーセキュリティ | データプラットフォーム、自治体・政府AX/DX基盤、先進的サイバーセキュリティ、クラウド・データセンター・蓄電池、医療DX基盤、自動運転技術 |
| 3. 情報通信 | オール光ネットワーク(APN)、海底ケーブル、次世代ワイヤレス(6G・非地上系ネットワーク等) |
| 4. 量子 | 量子コンピューティング、量子通信・ネットワーク、量子センシング |
| 5. 防衛産業 | 小型無人航空機(ドローン)、艦艇、デュアルユース技術 |
| 6. 航空・宇宙 | 次世代民間航空機、無人航空機、空飛ぶクルマ、ロケット・射場、人工衛星・サービス、月面探査・低軌道技術 |
| 7. 海洋 | 海洋無人機(海洋ドローン)、海洋状況把握(MDA)、革新的海底開発技術 |
| 8. 造船 | 次世代船舶(ゼロエミッション船等)、船舶修繕、LNG運搬船 |
| 9. マテリアル(重要鉱物・部素材) | 永久磁石、グリーン鉄、革新的金属部素材、低炭素金属部素材、リサイクル・精製技術、AI活用複合新素材 |
| 10. 合成生物学・バイオ | バイオものづくり、バイオ医薬品・再生医療等製品 |
| 11. 創薬・先端医療 | ファーストインクラス/ベストインクラス医薬品・再生医療製品、感染症対応製品、革新的医療デバイス、ヘルスケアサービス |
| 12. 資源・エネルギー安全保障・GX | ペロブスカイト太陽電池、水素・アンモニア、グリーン鉄、次世代地熱、洋上風力、次世代革新炉、GXケミカル |
| 13. 食料安全保障・フードテック | スマート農業技術・機械、陸上養殖、細胞培養肉・代替タンパク質 |
| 14. 資源循環 | リサイクル・再資源化技術、バイオプラ・代替素材 |
| 15. コンテンツ | ゲーム・アニメ・マンガ等のIP展開、メタバース・Web3・XR技術 |
| 16. サーキュラー・エコノミー | 再生材活用製品、製品長寿命化・シェアリング技術 |
| 17. 各種インフラ・国際展開 | 高水準インフラシステム輸出、スマートシティ構築技術 |

