生活保護受給者、ゴミ屋敷からの引っ越し

介護

70代男性、糖尿病で左足中指から小指まで3本壊死し切断。3ヶ月の入院後退院。

退院後に車椅子をレンタルしたいと包括支援センターより依頼があり、病院に面会に行く。

本人電動車椅子をレンタルしたいとのこと。足の指は3本ないが、歩行はスムーズ。

退院日、自宅へ面会に行くと、玄関で妹さんと家主さんが何やら話している。

何と、部屋の中がゴミで溢れ、足の踏み場もない。積み上げられたゴミの山の上に、マットレスを敷いている。ゴミで封鎖されたトイレを開ける。蜘蛛の巣だらけで電気も付かない。トイレの水は流れない。

今日寝る場所を確保しなければならないということで、介護ベッドを搬入する。ベッドを搬入するためにゴミを片付ける。とにかく飲みかけのペットボトルが山ほどある。

ペットボトルの中身を捨ててからと思い、シンクに流すがシンクが詰まっている。シンクももちろんゴミの山。隣の部屋のシンクに飲み残しを流しに行くと、ペットボトルの中から固形物やゴキブリの死骸がわんさか出てくる。もちろん強烈な異臭を放って。

ペットボトルの中身を捨てる事を諦め、とりあえずゴミ袋に詰め込んで行く。

ゴミ袋20袋ほどでようやくベッドを置くスペースが確保できる。

天井は剥がれ落ち、雨の日は雨漏りがするそう。

妹さんは早急に引越しの手配をしたいとおっしゃる。

生活保護を受給されているので、引越しの申請が降りるまでは2、3ヶ月かかる。

しかし、引越し費用がかからないことと、家賃の重複がない事を条件にすぐに引っ越すことは可能

CM、福祉用具業者、妹さんは、Tさんの寝る場所を確保するために必死に片付けているのに、当の本人はタバコを吸い、まるで他人事のような顔をしている。

後から考えると、「ありがとう」の一言もなかったような、、、

ゴミ屋敷に住んでいる人って、側から見れば改善しなければならない異常な状態だが、本人としては何てことないのかもしれない。それが当たり前で何年も過ごしており住めば都状態なのだろう。

だから他人が片付けをしたところで感謝の気持ちがない。

こちらは担当CMとして、介入するのであれば最低限住める状態にしなければならないし、ボランティアで動くしかない。本人からの感謝の気持ちはなく、見返りを求めることはしてはいけないと思いつつ、介護サービスで費用をいただくしかない。

週明けに、生活保護課へ行き、引っ越しについてと産業廃棄物の依頼について相談しにいかねばならない。