「介護保険って聞いたことはあるけれど、実際どんな制度?」
「親の介護が必要になったら、どうすればいいの?」
そんな疑問をお持ちの方に向けて、今回は介護保険制度の基本・利用の流れ・費用までを分かりやすく解説します!
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1. 介護保険制度とは?
介護保険制度とは、「高齢者の介護を社会全体で支え合う」ための仕組みです。
単にサービスを提供するだけでなく、以下のような3つの大切な考え方(理念)に基づいています。
- 自立支援単に望まれた家事(掃除や洗濯など)を代わりにやるのではなく、「膝が痛くてお風呂掃除ができない」といったできない部分をサポートし、ご本人の自立を助けること。
- 利用者本位支援する側が勝手にサービスを決めるのではなく、利用者本人が多様なサービスの中から自由に選択できること。
- 社会保険方式みんなで保険料を出し合い、給付と負担の関係を明確にして支え合う仕組み。
2. 対象者(被保険者)と受けられる条件
介護保険の対象者は、年齢によって「第1号」と「第2号」に分かれています。
| 区分 | 対象年齢 | サービスの対象となる原因 | 保険料の納め方 |
| 第1号被保険者 | 65歳以上 | 原因を問わず、要支援・要介護状態になったとき | 原則、年金から天引き(市町村が徴収) |
| 第2号被保険者 | 40歳〜64歳 (医療保険加入者) | **加齢に伴う病気(※特定疾病)**が原因で要支援・要介護状態になったとき | 加入している医療保険の保険料と一緒に一括徴収 |
※特定疾病とは?
末期がん、関節リウマチ、初老期におけるデメンチア(認知症)など、厚生労働省が指定する16種類の病気を指します。
3. どんなサービスが受けられるの?
介護保険では、状態や目的に応じてさまざまなサービスを利用できます。
- 居宅介護支援:ケアマネジャーがケアプラン(利用計画書)の作成や手続きを代行
- 居宅介護サービス:自宅で受けるサービス(訪問介護・ホームヘルプ、訪問看護など)
- 地域密着型サービス:住み慣れた地域で受けるサービス(定期巡回・随時対応型訪問介護看護など)
- 施設サービス:施設に入所して受けるサービス(特別養護老人ホームなど)
- 福祉用具の購入・貸与:ポータブルトイレの購入、車いすのレンタルなど
- 住宅改修:手すりの取り付け、段差の解消などのリフォーム費用補助
💡 困ったらまずここへ!「地域包括支援センター」とは?
「親の介護が必要かも…」と思ったら、まずは地域包括支援センターに相談しましょう。
地域包括支援センターは、高齢者の暮らしを総合的に支えるための「街のよろず相談窓口」です。保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーなどの専門家が常駐しており、要介護認定の申請手続きの代行や、介護に関するあらゆる悩みを無料で相談できます。
※お住まいの地域ごとに担当窓口が決まっています。「〇〇市(区) 地域包括支援センター」で検索するか、市役所・区役所に問い合わせると確認できます。
4. 介護保険を利用するための流れ
実際にサービスを受けるには、まずは申請が必要です!
- 申請する
お住まいの市区町村の窓口(介護保険課など)で「要介護認定」の申請をします。 - 要介護度の判定を受ける
訪問調査や医師の意見書をもとに、「要支援1〜2」「要介護1〜5」などの判定が出ます。 - ケアプランを作成する
どんなサービスを・どの事業所で利用するか、ケアマネジャーと相談して「サービス計画書(ケアプラン)」を作成します。 - サービス利用開始!
計画に基づき、実際のサービス利用が始まります。
「要支援」と「要介護」の違いって?
区分は大きく分けて**「要支援(1〜2)」と「要介護(1〜5)」**の2つに分かれます。
- 要支援(1〜2):基本的には日常生活を自分一人で送れるが、要介護状態にならないための「予防」や「一部の支援」が必要な状態。
- 要介護(1〜5):日常生活の動作(食事・入浴・排せつなど)に「継続的な介護」が必要な状態。数字が大きくなるほど重度になります。
⏱ 申請から認定までの期間は?
申請から要介護度の通知が届くまで、原則として約30日前後かかります。
「急ぎでサービスを使いたい!」という場合は、認定結果が出る前でも暫定的にサービスを利用スタートできる仕組みもありますので、申請時に窓口やケアマネジャーに相談してみましょう。
5. かかる費用と毎月の限度額
介護保険サービスを利用した際、利用者が支払う自己負担額は原則1割です。
(※一定以上の所得がある方は、収入に応じて2割または3割負担になります。)
また、要介護度ごとに1ヶ月に利用できる上限額(区分支給限度基準額)が決まっています。
【要介護度別の目安と1ヶ月の支給限度額】
| 介護区分 | 身体の状態の目安 | 1ヶ月の利用限度額 | 自己負担額(1割の場合) |
| 要支援1 | 日常生活の一部に支援が必要だが、改善の可能性が高い状態 | 50,320円 | 5,032円 |
| 要支援2 | 要支援1より少し立ち上がりや歩行などに不安がある状態 | 105,310円 | 10,531円 |
| 要介護1 | 立ち上がりや歩行が不安定。日常動作の一部に介助が必要 | 167,650円 | 16,765円 |
| 要介護2 | 立ち上がりや歩行が自力では困難。入浴や排せつ等に一部介助が必要 | 197,050円 | 19,705円 |
| 要介護3 | 自力で立ち上がることができず、入浴・排せつ・着替え等に全面的な介助が必要 | 270,480円 | 27,048円 |
| 要介護4 | 動作能力が低下し、日常生活全般において介助が必要(認知症症状が出ることも) | 309,380円 | 30,938円 |
| 要介護5 | 生活全般において全面的な介助が必要。意思疎通が困難な場合が多い | 362,170円 | 36,217円 |
6. 介護を支える多職種の専門家たち
介護の現場では、さまざまな医療・福祉の専門職が連携してサポートしています。
- 介護職員・介護福祉士:食事、入浴、排せつなどの直接的な介護を担当
- ケアマネジャー(介護支援専門員):ケアプランの作成や関係機関との調整役
- 理学療法士(PT)・作業療法士(OT):リハビリテーションを行い、身体機能の維持・向上を支援
- 福祉用具専門相談員:最適な福祉用具の選定や使い方の見守り
- 医師・看護師:医療面からの健康管理や処置、アドバイス
7. 介護保険の財源(お金の仕組み)
「利用者が払う1割(〜3割)」を除いた残りの費用(約9割)は、「公費(税金)50%」と「私たちが納める保険料50%」で折半して賄われています。
【全体のかかる費用】
├── 利用者本人の自己負担(1〜3割)
└── 残りの費用(9〜7割)
├── 公費(税金) 50% (国 25% / 都道府県 12.5% / 市町村 12.5%)
└── 保険料 50% (第1号保険料 + 第2号保険料)
(※第1号と第2号の保険料負担割合は、人口比率に応じて3年ごとに見直されます。)
まとめ
介護保険制度は、自分やご家族が安心して暮らすための大切なセーフティネットです。
「少し介護が必要かも…」と感じたら、一人で抱え込まず、まずはお住まいの市区町村の窓口や地域包括支援センターへ気軽に相談してみましょう!

